Navajo Joe- Graveyard
さすらいのガンマン - インディアン墓地



このロケーションは、グアディクスに通いはじめて3年目にしてやっと見つけた場所だ。
かつてコレッタ・マキャベリ女史グアディクスを訪れた際に、この思い出の地を訪れようとしたが、それがどこだったのか分からなかったという。

グアディクスの町の南西部は、奇妙な形の山と崖が連なり、道路は網の目のように入り組んでいて、調査は困難を極めた。
映画のキャプチャー画像とにらめっこしながら、ただもう山の形などを頼りに、しらみつぶしに探すしかなかったのだ。

ヒントは、グアディクスの町を見下ろせる高い場所にあること、ロケバスやカミオンが入っていけるだけの道
が残されているか、あるいはその痕跡が残されているかということだけであった。


道だと思って歩いていると、知らないうちに人の家の屋根の上にいたり、いきなり断崖で行き止まりになったりする。
クエヴァス(洞窟住居)のたたずまいは本当に面白いものだ。
「これだけ探しても見つからないということは、もう存在しないのかも…」

諦めかけた時に、ふと目に入ったのが、山中に続く民家の裏手に残された不自然に広いわだち(カミオンのもの)だった。

2006年5月






May 2006



 
この岩山の姿は変わっていない。小道もそのままだ。




少し見づらいが、下方にはグアディクスの町が見える。スチール写真にも家の煙突などが映っている。


少し角度を変えて、この谷間を覗くと、グアディクスの寺院が見おろせる。
 

 


実は、この尖った山の形を目印にして、この場所を特定することが出来た。
唯一、この山だけが遠くから識別できることができたのだ。
(上のパノラマ写真の矢印の左側にある山)



このあたりは、山肌が削り取られている。

 
こちらだけでも健在なのは嬉しい。ただし、下は平坦にならされている。


左側の山肌は削り取られ、地面もならされているが、向こうの尖った山などは健在だ。



地面はならされているが、侵食作用がすすんではいるものの山の姿は健在。


谷間の彼方にはグアディクスの郊外の新興の町並み(ビル)が見えている。


このあたりの地質は、かなり侵食されやすい柔らかいものだが、極端に少ない雨によって昔の地形が保たれている。



インディアン墓地の全体を比較してみると、中央部と若干の山肌が建設機械で削られて平坦になっていることが分かる。
ジョーが格闘した場所は、ただのフラットな地面になってしまっていた。



このショットは分かりにくい。元の地形がほとんど残っていないからだ。



胸を撃たれたとあっては、さすがのジョーも終わりか…
ジョーの放ったトマホークが回転しながらカメラの脇をかすめるショットはいつ見てもエキサイティングだ
実際、カメラアシスタントの眉間に命中したのではないかと思うほど迫力がある。






Extra locations around the Navajo Joe graveyard




赤い四角で囲んだ箇所を拡大してみると…

あ、ここが「禿鷹のえさ」と殴りこみ兄弟」のロケーションだったのだ…
正確な写真はこの次の課題だ。
しかし、似たような崖と煙突がありすぎ。



7 pistole 禿鷹のえさ / 7 donne 殴りこみ兄弟


7 donne 殴りこみ兄弟


古いポストカード。上と同じ場所だ。

これまた、細かい話になるのだが…
 
7 pistole 禿鷹のえさ / 7 donne 殴りこみ兄弟

この赤で囲んだ部分の丘の形をよくよく見ると…撮影角度こそ違えど下の赤で囲んだ場所と同じだということが分かる。

このような暗〜い地道な作業をフランスのMichel氏とメールで交わしながら、次の旅の予習と準備を進めていくのである。


Extra locations around the Navajo Joe graveyard 2








Courtesy Michel Commes